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About tourbillon

トゥールビヨンとは?

世界三大複雑機構の一つである「トゥールビヨン」とは、フランス語で「渦」を表し、1800年代に天才時計師のアブラアム・ルイ・ブレゲによって発明された姿勢差によって受ける重力の影響を均一化し、時計がどんな姿勢にあっても安定した精度を維持できるようにする仕組みです。

History

トゥールビヨンの歴史

1800年頃、天才時計師のアブラアム・ルイ・ブレゲによって発明されたトゥールビヨンを初めて腕時計に搭載したのは1930年で、フランスのブランド「LIP」が搭載しました。その後1947年にオメガ、1948年にパテック・フィリップが相次いで開発しましたが、トゥールビヨンの小型化が難しいが故に、精度追求手法としてはテンプの大径化や高振動化が主流になりました。その後追い討ちをかけるようにクォーツ革命により機械式時計とともにトゥールビヨンも衰退していきました。

機械式時計の本場、スイスの時計メーカーは機械式時計の魅力をアピールする為、見た目としてもインパクトのあるトゥールビヨンを腕時計で実現しました。実際に1980年代には機械式時計のブームの芽が出始め、トゥールビヨンが搭載された腕時計に注目が集まりました。

現在ではひげゼンマイの材質向上や技術躍進により、姿勢差による影響は格段に少なくなり、トゥールビヨンを実用面で必要とすることは無くなりましたが、その複雑な機構と希少性の高さ、美しい渦のような動きから「時計のステータス」としての価値を確立しました。

現在も各社が回転にバリエーションを持たせるなど開発は続き、時計愛好家に人気のあるものとなっています。

Mechanism

トゥールビヨンの仕組み

通常は固定されている機械式時計の心臓部のテンプ、ガンギ車、アンクルを特殊なキャリッジ(籠)に収め、キャリッジそのものを回転させる機構をトゥールビヨンと言います。キャリッジを回転させることで各パーツにかかる重力を平均化し、姿勢差を解消するというわけです。

Source : http://www.wur-japan.com/kikai/tour.htm

Source : http://www.tokeizanmai.com/tourbillon.html

通常の機械式時計の構造は「機械式時計について」でも記述しているように、三番車の次に四番車が位置し、四番車は1分回に1回転します。この四番車からガンギ車→アンクル→テンプと動力が伝わっていきますが、トゥールビヨンの場合、四番車が変わってきます。

トゥールビヨンの場合、四番車は固定されており、上にガンギ車、アンクル、テンプをまとめたキャリッジが乗っているのです。

図を例にすると、三番車まで伝わってきた動力は四番のかなに伝わります。しかし、四番車は固定され、中心の軸のみが回転するようになっています。この中心の軸は上部のキャリッジと連動している為、キャリッジが回転します。キャリッジの回転とともにガンギ車も一緒に大きな回転を始めますが、ガンギかなは固定された四番車と噛み合っている為、キャリッジの回転とともにガンギ車自体が回転します。

本来の四番車は1分間に1回転する為、キャリッジも1分間に1回転します。なので、トゥールビヨンにおいて、キャリッジそのものが秒針の役割を果たすこともできるのです。

Feature

トゥールビヨンの特徴(メリット・デメリット)

世界三大複雑機構のトゥールビヨンが、現代においてどのような特徴を持っているのかについて説明したいと思います。

メリット

・希少性が高くステータスの価値が高い

一般的な機械式時計に比べ、複雑な機構を持つトゥールビヨンは生産数も少なく、値段もマンションが買える程に高額な為、ステータスとしての価値がとても高くなります。

・姿勢差の影響を軽減できる

本来の目的である姿勢差を軽減し、各パーツが受ける重力の影響を低減します。しかし、現在のひげゼンマイの材質向上などが見られる為、残念ながらトゥールビヨンの実用面でのメリットはほとんどないと言っても過言ではありません。

・美しさやデザイン性が高い

時計の心臓部が回転するというインパクトのある機構と、その機構部分が秒針の役割を果たすことから、キャリッジ部に様々なデザイン性を持たせた時計を各メーカーが開発しています。また、渦のように動く美しい様に、思わず魅了されてしまいます。

デメリット

・価格がとても高い

大量生産ができないことや、機構の複雑さから、マンションや高級車が変えてしまう程の価格になってしまいます。頑張れば手が届くかもしれませんが、少し高い買い物では済まないのが現状です。

・実用的なメリットはほとんど無い

もともとは姿勢差の影響を少なくする目的で発明されましたが、現在の技術では一般的な機械式時計の姿勢差の影響はほとんど見られなくなりました。1日あたり10秒前後の誤差に対し、トゥールビヨンを搭載したからと言って変わるのはせいぜい良くなっても1~3秒ほどでしょう。

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